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PMP(R)が頑張っても、プロジェクトがどうにもならない時

野村です。こんにちは。たまには記事を書きましょう。

PMP(R)だからといって、どんなプロジェクトでも、なんとかできるわけがありません。最近、PMP(R)取得しても無駄だ、みたいな、記事を目にしたので、ちょっと解説してみましょう。


最初に、PMBOK(R)(プロジェクトマネジメント知識体系)の導入、というところから行きたいと思います。PMOなどが、PMBOK(R)を導入しようとしたとします。敢えて、PMBOK(R)といっているのは、PMBOK(R)ガイドと区別するためです。

会社で標準を作ろうとすると、まず、PMBOK(R)全体を俯瞰せずに、PMBOK(R)ガイドの「アウトプット」を必要なものとして、定義してしまうことになります。これが失敗の第一歩です。まともにPMBOK(R)が作動した状態ではない組織では、deliverablesが大幅に増大します。その為、大量のフォーマットを準備し、それに記入する仕事がやたらと増えます。これ、あかんのです。

そもそも、PMBOK(R)の導入は「仕事を減らすため」です。そこを間違うと、無駄な管理や無駄な書類作成が増え、さらに、プロジェクトの状態を悪化させます。

その組織で既に行われているプロジェクトマネジメントの状態を分析して、主要成功要因を特定し、また、不足している部分(大抵は、マネジメントを設計することが不足しています)を補うことからスタートすべきです。尤も、それができる人というのは、組織設計や規定規準の整備が出来る、それなりの人材というとになります。

仕事が増えてしまうようなPMBOK(R)の導入は、大抵、プロジェクトの状況はあまり改善せず、その後、【こんなものいらない】という意見が出てきてしまいます。企画としての失敗です。


次に、最初からうまくいかないプロジェクトは、何をやってもうまくいきません。Kerznerを引用(Project Management: A Systems Approach to Planning, Scheduling, and Controlling by Harold R. Kerzner)してみましょう。

プロジェクトマネジメントが実施されていても、次のような項目を克服できなかった場合、必要な成果は残念ながら達成されない

  • プロジェクトが複雑
  • 顧客の特別な要求やスコープ変更
  • 組織再構築
  • プロジェクトリスク
  • 技術の進歩
  • 過激な計画と価格(pricing)

当たり前ですが、雑なプロダクトスコープからの見積による契約、リスクの見込み違い、それに対する過激な計画、そんなところからスタートしていたら、うまくいくはずがありません。

脳天気な役員が、3億くらいかなーと思ってスタートしたけど、フタをあけたら30億とか、どうやってもうまくいくはずがありません。出来る事は、プロジェクトを中断することだけです。

こうした問題は、サラリーマン役員が、「事業を開発する」「最近の周囲のビジネス環境を理解する」ことが苦手なことに起因しているように思います。彼らは、労務管理、予算管理、スケジュール管理だけは経験があります。管理の経験はしていても、マネジメントする経験が無いと、将来の自分達のビジョンも描けず、顧客やステークホルダーのビジョンも理解できず、【自分の保身の為だけの管理】に突っ走ります。残念なことに、これはもう、仕方が無いです。部長だろうが事業部長だろうが副社長だろうが社長だろうが、経験が無いものは、無いのです。

そして、偉い人は、顧客や顧客になる人が何を求めているか、知りません。当然です。偉い人同士の付き合いになっていきますから、本当に何が必要か、ちょうど良くMVP(Minimum Viable Product)を捉えられず、巨大なスコープを描いたり、あるいは逆に、必要とされるスコープを小さく捉えすぎます。役員らは、経験が無く、かつ、最近の周囲のビジネス環境を知らないから、結果的に、収支や、スコープを大きく間違う、ということですね。

こうした役員に立ち向かうには、経営企画のコンピテンシーが必要となります。そういう人を味方に付けると、変なプロジェクトも止められるようになります。


では、PMBOK(R)を学ぶ上で、PMP(R)として何を考えなければならないのか。それは【会社とは何か】【マネジメントとは何か】というところからの理解です。近年、PMBOK(R)ガイドも、どんどん、事業側の話題が増えて行っています。事業とは、会社とは、から、しっかり考え、必要な人に、必要な時に助けてもらえるような体制を作ることが大切でしょう。

また、役員だからと、彼らの無知を見過ごしていることも、良い事ではありません。そういったものをしっかり見極めるためにも、学び続けることが必要です。私もPMP(R)として、学び続けたいと思います(あ、更新しなきゃ!!)。

 

 

ワークショップ報告

2014年のGWは、愛媛県今治市で、【誰でも使えるプロジェクトマネジメント】を開催しました。このコースは、これからプロジェクトマネジメントを学ぶ人や、一般の方にプロジェクトマネジメントを楽しんでもらうことを目的としたコースです。PDUsももちろん発行しました!

私は、プロジェクトマネジメントのトレーニングに、ある種の疑問を感じていました。計画、実行、監視コントロールこそプロジェクトマネジメント・・・というのは、問題があると思うのです。プロジェクトマネジメントは独自性の観点から、常に、変革や挑戦を求められます。監視コントロールだけでは、危険を伴います。そこで、最初から、「デザイン思考」を取り入れたプロジェクトマネジメントを提唱することにしました。先日書いた記事がそれです。外側で、デザイン思考のプロセスをまわすダブルループのプロジェクトマネジメントです。

PMPの皆さんは、これを聞いて疑問を感じるのではないでしょうか。

「プロジェクトデザイン」がテーマの、入門でありながら上級コース、というわけです。

さて。今治で開催しましたが、尾道から今治まで自転車で移動しました。80km、しまなみ海道を渡りました。誰でも気軽にサイクリングを楽しめる、サイクリストの聖地と呼ばれているコースです(実は3回目です)。

今後、このようなワークショップを増やしていきたいと思います。

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